介護保険サービスが使えるのは、65歳以上の介護が必要な人と、40〜64歳の特定の疾病のために介護が必要な人ですが、ここでは65歳以上の人についてお話しします。65歳の誕生月になると、市町村から「介護保険被保険者証(介護保険証)」が送られてきます。これは介護保険を使うときまで無くさないようにしてください(無くしてしまった場合は、役所で再発行してもらえます)。介護保険サービスは、この介護保険証を持っている人が申請をして、「要介護」「要支援」と認定されれば使えます。ただし、介護保険証が送られてきたからといってすぐに申請する必要はありません。必要が生じてから申請しましょう。
1.申請は、市町村の介護保険課あるいは地域包括支援センターで行います。
足を運ぶのが難しかったら、最寄りの「地域包括支援センター」に電話をかければ、担当の人が来てくれるはずです。必要なのは介護保険証だけです。あとは所定の用紙に、住所・氏名・生年月日・主治医などを書くだけなので簡単です。
2.このときのポイントは、「主治医」の欄に誰を書くかです。
「主治医」には後日、市町村から「主治医意見書」が依頼されます。この「主治医意見書」は認定審査で重視されるので、日頃の心身状態やできれば生活の環境などについても、よくわかっているお医者さんが適任です。
月に1回程度通院している大病院を書く人がいますが、大病院のお医者さんがそこまで把握していることは稀です。それよりも、風邪などで診てもらう近所のお医者さんのほうがいいでしょう。そのためには、ちょっとした風邪や健康診断などの機会に近所のお医者さんを回るなど、こちらが見込んだお医者さんと日頃から相談できる関係を作っておくことをおすすめします。
3.申請後ほどなく、調査員が聞き取り調査に訪れます。
日常動作や認知症などについて聞かれますが、1時間程度我慢してありのままを答えてください。このときは、できるだけ家族など、その人のことをよく理解している人が同席しましょう。高齢者がリラックスしますし、高齢者の答えが日頃見ていることと違っていたら、後で電話やメモなどで伝えましょう。
4.申請から1ヶ月ほどで認定結果が送られてきます。
こう書くと、「1ヶ月もかかるのなら、とりあえず認定を受けておこう」と、腰を浮かせかけた方がいらっしゃるかもしれませんが、本当に困りごとに直面したときは、認定結果を待たずに申請した時点からサービスは使えます。認定が下りることが前提となりますが、困った事態が起きていれば、まず認定されないことは考えられないので、申請は困りごとが起きてからで大丈夫です。
実は申請から認定までの間に、調査や審査に1件あたり2万円ほどのお金が動きます。これは私たちが負担している財源から出ますから、当てもなく申請することが、介護保険料の値上げに跳ね返ってしまうことも頭に留めておきましょう。
文:島村八重子(全国マイケアプラン・ネットワーク代表)
マイケアプランは、自分らしい暮らしや生き方を自分で考え、責任を持って暮らしを組み立てていくことです。私たちは、ケアプランを立てる過程で、利用者が真剣に考えて主体的に根拠のあるプランを立てること、自らきちんと考えてサービスを選び、事業者を選ぶことを大切にしている仲間たちのネットワークです。詳しくはホームページ http://www.mycareplan-net.com をご覧ください。