<事例A> 寝たきりだった欽さんは、週に3回、デイケアに通うようになりました。 家で起きている時間も多くなり、最近は「トイレに行く!」と、とり付けた手すりに伝わって自分で歩き始めました。
<事例B> ヘルパーが来れば、楽になると思っていた銀子さん。 「ヘルパーさんが1日4回来て、主人の体位やおむつの交換をしてくれるけど、人の出入りが多すぎて落ち着かない。」といい、このままの生活がいつまで続くのかと不安を抱いてます。
介護保険制度がスタートして、皆さんの状況はどう変わりましたか?ケアプランを作成しているケアマネジャー(介護支援専門員)は、あなたの家庭に何回足を運んでいますか?
銀子さんのように、不満をもちながら、介護サービスを受けている人も多いようです。疑問に思うことや不安なことは遠慮せずに、口に出して伝えましょう。ケアプランの作成担当者は介護の基礎を学んだプロです。快く、真剣にとり組んでくれるはずです。私たちから心を開き、信頼関係を築いていくことが大切です。
しかし、もし担当者がケアプラン作成後、一度も訪問していなかったり、電話で状況を尋ねたりしていないようであれば、信頼できる人(組織)であるかどうか、再検討したほうがよいかもしれません。

介護プランは、“その人らしい生活”をとり戻すために、援助の必要が少しずつでも軽減され、自立に向かうように組み立てられているはずです。例えば、経管栄養の人が口から食べられるようになることを目標にして嚥下訓練をとり入れたり、おむつ交換の負担を軽減することを目指して、ポータブルトイレでの排泄に移行していくなどです。
表1は、竹内先生が考案した「ニーズ(必要なこと)を引き出すための一覧表」です。まず、「健康管理」「日常行動」に問題はないかを見ます。そして「介護負担担」や「家事」はどうしているのかをチェックします。また、「経済」「家族関係」などで不安はないかを順に見ていきます。こうすると、介護を必要とする人の抱えている問題をもらすことなく押さえていくことができます。一つひとつのニーズについて、ケアマネジャーが、その必要度に応じて的確なプランを立てていきます。現在使える社会的資源や人的パワーを最大限に生かした、最適のプランを立ててもらいましょう。
コミュニケーション不足が原因で、適切な介護プランが作られていないとしたら、これほど残念なことはありません。不満や疑問を心の中に抱いていては、問題の解決にはなりません。そのために、私たちも介護について勉強し、苦情をいうのではなく、よりよいサービスを受けるためにしっかりと発言していきましょう。