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   介護レポート

 

Report 02 ★動かなければ、始まらない!
        地域に根ざした「たすけあい」の輪 

取材協力★サービス生産協同組合グループたすけあい 神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾1159-3-107 

 

 横浜市に住むEさん(54歳)は、6年ほど前からリウマチにかかり、今は車椅子での生活を送っています。家族は商社勤務のご主人とお姑さん(82歳)の3人。お姑さんは一人で歩けるものの、介護が必要な状態です。現在、午前9時30分から午後3時30分まで、曜日ごとに、横浜市・老人保健施設・民間施設の3ヵ所でデイサービスやデイケアを受けています。

 お姑さんの介護をしながら、自分自身も介護を受ける立場のEさん。ご主人の協力なくしてはやっていけません。毎日の朝食と休日の家事は、ご主人がこなしています。

 Eさんは、市のホームヘルプサービスを週3回受けています。しかし、公的なサービスは時間制限があるうえ本人に対する介護のみで、家族にかかわる家事を助けてはくれません。そこで、有償ボランティア「グループたすけあい」に週4回、公的なサービスでは補えない部分を頼んでいます。また、夕食に配食サービスを取り入れ、家事の負担を減らしています。

 「自分ができないことは『できない』と認めています」というEさんは、積極的に地域の人々の助けを借りるようにしています。例えば、近くの牛乳屋さんが牛乳を冷蔵庫の中まで運んでくれます。その際、ついでにお茶も入れてもらいます。また、無償のボランティアに週2回、1時間ほどの散歩に連れ出してもらっています。

 一家の主婦が倒れたとき、どうやって家族みんなの生活を維持していけばいいのか。これは大きな問題です。Eさんは、地域の協力を得ることでその答えを見つけたようです。

 

「グループたすけあい」の木崎さんはこの日、午前10時から3時間、Eさん宅で、入浴介助のほか、昼食の準備、洗濯、寝室の掃除、花の手入れなどを行いました。その後、別の家庭を2件訪問します。

 

 「グループたすけあい」は、横浜市青葉区で活動しています。1985年、様々な「困った状況」をお互いに知恵を出し合い手を貸し合って地域の中で解決しようという考え方から誕生しました。

 正式には、サービス生産協同組合「グループたすけあい」といいます。会員自らが出資し、働き、利用する「協同組合」なのです。「困ったときはお互いさま」の言葉を実際に行動に移す、それもシステムとして組織的に行っているので、「おしきせでない」「ほどこしでない」「金もうけでない」という設立当初からの合言葉からも、その姿勢を伺うことができます。

 正会員は入会時に自分のできることを登録します。例えば、料理は苦手だが掃除はできる、家庭に入り込むのは嫌だが病院等への付き添いはいいなどです。また、活動できる時間帯や曜日も申請します。この情報をもとにコーディネーターが人を探していきます。「できる時間にできることを」というわけです。 

 受給会員(サービスを受ける人)は、10時間分つづりのサービス券を前もって購入し、時間制で活動者(ボランティア)に支払っていきます。サービスをする人もされる人も気兼ねがないようにと、有料にしたそうです。活動者は月1回サービス券を精算しますが、自分がサービスを受けたい場合に備えて積み立てておくこともできます。

 会員が会員を助けるのが基本ですが、全てを自分たちだけでやろうというわけではありません。企業と提携して夕食の宅配を行ったり、送迎サービス専門のボランティア団体と連携したりしています。それぞれの得意分野を生かすことが市民中心の町作りにつながると考えているからです。また、活動現場から見えてくる様々な問題を、市民の代表として行政に提言しています。更に、福祉専門学校の実習を受け入れるなど、将来の人材育成にも一役買っています。

 現在、「グループたすけあい」はNPO法人*に申請中です。介護保険の適用で、保険料で賄えるサービスもしているからです。「グループたすけあい」の挑戦は、これからも続きます。

*NPO法(特定非営利活動促進法)…ボランティア団体など民間の非営利団体が活動しやすいよう法人として認め、市民が行う社会貢献活動の発展を促進させる目的で、1998年12月に施行された。

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