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   介護レポート

 

Report05 ★「もう一人の家族」は住民参加型のNPO法人 

取材協力★特定非営利活動法人たすけあい平田 島根県平田市平田町2112-1 

 

 石雄さん(85歳)は、社会福祉協議会のホームヘルプサービスを受けていましたが、介護保険の認定で「自立」となりました。しかし、一人暮らしで家事を思うようにこなせません。そこで週2回、「たすけあい平田」から家事援助を受けることにしました。

 ヘルパー資格をもつ協力会員の秋国さんが料理や繕いものをする横で、子どもや孫の話をして過ごします。このおしゃべりがとても楽しみなのだそうです。

  

協力会員の秋国さんが活動するのは週5〜6時間。ゆとりのある範囲で参加しています。

 輝子さん(72歳)は、20年前に交通事故で下半身麻痺になりました。当時は公的なサービスがなく、家で過ごす時間が多くなり、精神的にも内にこもりがちでした。

 現在は、「たすけあい平田」に頼んで、月に5〜6回遠出しています。人と接する機会も増え、生きる張りをとり戻しました。協力会員の川瀬さんも、いろいろな話を聞かせてもらい、自分自身の勉強になるといいます。

輝子さんの場合、個人的な外出には1時間680円を支払いますが、通院介助は介護保険が適用されます。

 

「たすけあい平田」の発起人である熊谷理事長には、故郷の親を思うように介護できなかった苦い経験があります。そこで、今住んでいる平田市を、子どもと離れて暮らすお年寄りが安心して住める町にしようと、友人たちに呼びかけました。平田市の社会福祉協議会とともに1992年、住民参加型のたすけあいの会を発足させ、今年NPO法人となり、5月に島根県の介護保険指定事業者の認定を受けました。

 現在、有資格者を含む90人の協力会員がいて、市民400人からのまごころ会費や平田市・平田市社会福祉協議会などのバックアップで成り立っています。また、介護支援センター、医師や訪問看護ステーション、民生委員などとも連携をとっています。

 サービス料金は、内容に関係なく、一律1時間680円です。協力会員は1時間あたり600円を受けとり、80円を会の運営費にあてます。介護保険適用分はケアマネージャーを含むホームヘルパー3級以上の有資格者38人が担当し、1時間600円を報酬として会から支給されます。

 時間のあいているときにできることをする形なので、会員は無理なく参加できます。現在は男性も10人ほど加わり、住宅の補修や庭の手入れなどで活躍しています。依頼があると、依頼人が安心できるよう、2〜3人のチームで対応します。サービスは基本的には昼間ですが、必要に応じて夜間も応じています。

 また、公的サービスでは融通がきかないことも臨機応変に扱います。例えば、一人暮らしの人が入院した場合、ホームヘルパーは病床に付き添えません。しかし「たすけあい平田」では、それまで在宅で介護していたヘルパーがボランティアとしてそのまま付き添い、身の回りの世話にあたります。これは、有償ボランティアと指定事業者の二つの顔をもつ組織だからできることです。

 依頼者にとって本当に必要なことは何か、心のケアまで視野にいれて、住民がもう一人の家族として住民のために活動する、それが「たすけあい平田」です。

 

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